願興寺 縁起

 願興寺は、香川県東部のさぬき市を流れる鴨部川中流域に位置し、その創建は、記録によると天長7年(830)に徹円 (てつえん) が建立したとある(「宝蔵院古暦記」)が、旧寺跡出土の古瓦からみると、奈良時代には既に建立されていたことがあきらかであり、それは官寺の性格をもつ古代寺院であったと考えられる。  現在の地より南200m付近から多量の古瓦が出土している。寺号である「施薬山悲田院」の由来は、光明皇后が日本の医薬の乏しきを哀れんで、国民の諸病救済のため、日本各地に悲田院または施薬院を設けられたことに習ったものである。  その後、長曽我部の乱による兵火に遭い、現在の地に移転した。本尊・薬師如来のあらたかな霊験とともに法灯は守り続けられ、人々の深い信仰心に支えられて今日に至っている。

 昭和37年,失火により庫裏・本堂を全焼したが,半世紀を経過し,檀信徒より本堂再建の機運がもりあがり,平成22年5月竣工,同年11月晋山・落慶法要が執り行われた。

重要文化財 『聖観音坐像』

当寺所蔵の聖観音坐像は、国指定重要文化財(昭和25年)になっており、脱活乾漆造り (だつかんしつづくり)という方法で作られている。天平時代中期の作との説が有力である。大和以外の地方でこのように優れた仏像が残されているのは珍しく、他の脱活乾漆造りの地方仏としては、岐阜・美江寺の十一面観音立像、大阪・葛井寺の千手観音坐像、最近発見された横浜・龍華寺の菩薩半跏像などが伝えられている。 詳細はこちら

問い合わせ先
施薬山悲田院 願興寺
香川県さぬき市造田是弘1248
電話:0879-52-3054
mail : sanukigankouji@yahoo.co.jp

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